2000 12月のパリへ by 辻バード (3)

12/17/2000 Paris Nation 夕方の市
1  クリスマスが近づくと、ナシオンには
市が出る。これは夕方までやっている。
 その中で、ボクはサボアの物産などを売っている店が好きだ。木訥な男たちが売っている。結構人気がある。
2  その中でも、何と言っても特に素晴らしいのは、この自然発酵のパンド・カンパーニュである。
 ボクはこれを2年前も3本東京へ持って帰り冷凍し、翌年の4月までこれを解凍しながら食べていた。その時の幸せは文字で書くことが出来ない。これは食べてみるしかない味である。
 「パンと言うものは、こんなに深みがあるものなのか?」そう思い知らされるのだ。
 寒い、冬のサボアで長時間、自然のバクテリア(酵母菌)で発酵させるパン生地は、人間の知恵を自然が生み出した最高の食品である。
 ボクはこれを今年は4本持って帰ることにして、既に予約した。24日(土)にこれを買うのだ。お正月が楽しみである。
 ボクは、この自然発酵のパンのことを語るとすれば、それこそ無限に話したいことがあるのです。でも、それが出来ないから、みなさまも、ジーッとこのパンの面構えを見てもらいたいのです。
サボアの名物で有名なのは生ハムである。いや生ハムじゃなくて発酵肉である。まるで材木のようにゴロゴロと寝かせてある肉たち。旨みがジワーーっと湧き出てくるぞ。
ソーシソン(サラミ類)も素晴らしいのがサボアにはある。日本で売っているサラミなんて、あれはインチキである。旨みのないものに化学調味料で味を付けてある。あんなのを喰っていると、舌がバカになる。
 いま、ここに見えているような、カビの生えたソーシソンこそがホンモノである。
 日本の肉製品はダメだ。魚はいいけど、日本の肉加工食品類はひどい状態である。
 パリに来ると、つくづくそれを思い知らされる。  
  from Paris 辻 真須彦(辻バード)