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今は珍しくなってしまった、本物のブイヤベース。 これを出す店は、マルセイユ旧港から車で10分 ほど走ったところにある。店の名前にはMが付く。 観光客は全く来ないし、寂しいところにヒッソリと ある。 |
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店に入ると、真正面に魚を並べている。魚の種類 は限定されている。もちろん、エビ、カニ、貝類 などは、ない。 青ものの魚もない。上層の魚もない。 全て、地中海の海底の岩場に住む魚だけだ。 そして、全ての魚の型(大きさ)が揃っている。 |
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ここのご主人は3代目。店には先代、先々代の ご夫婦の写真が飾ってある。 この主人、魚とブイヤベースに執念を燃やして いる。魚が好きで好きでたまらないと言う表情 が、とても良い。 我々が食べる魚を選んでくれた。 |
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主人は、一々、魚の名前を言い、説明して行く。 これがまた嬉しそうなのだ。 フィシラス(黒アナゴ)、チュヌビール(アイナメ類) ラスカス(カサゴ)サンピエール(カワハギ類) ガリナ(ホウボウ) これが我々のブイヤベースの材料だ。 旧港の観光客向けのように、 海老だ、カニだ、ムール貝だのがゴテゴテ入って いる、あんなインチキなブイヤベースとは 無縁である。 |