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この写真は3軒目の店で現在もここで営業している。 |
| ==・==焼 鳥 学 入 門 ==・・== | 辻 真 須 彦 | |
| 〔 鳥 茂 〕 (とりしげ) | 1986年2月 |
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新宿は大きく変わったけど,まだ戦後が残ってる所が,2ヶ所はある。 |
| まず,「混合」を「6本串」で頼んでみよう。 「混合」とは,長手に切った「ガツ(胃袋)」「ハツ(心臓)」「レバ」「シロ」等を 横に並べ,縦に串を打ったものだ。 この串が6本なら「6本串」と言う。 これを6本がつながった状態のまま「備長炭」で焼いてゆく。 焼けていく途中に, 何回か「バタ」を塗りたくる。 全体をひっくり返しながら,丁寧に焼く。 この「混合」は,絶対に「タレ」であって「シオ」でない。 焼き終わったら「タレ」を塗る。 そして,串1本単位にナイフで切り分ける。 つまり,串の横腹を見ると,中心がミディアム・レアーで外に向かってシッカリと 焼いてある状態が眺められる。 この串に「マスタード」を塗って食べるのが,ここ「鳥茂」の流儀なのだ。 驚くことに,「朝鮮戦争」「サンフランシスコ講和条約」の時代から,屋台でこれをやっ ていたんだから。これを食べると,高いばかりで「変な演技」が付まとう「鉄板焼き ステーキ」など,「金輪際喰うものか」と思ってしまう。 |
| そして「酒」は,死んだオヤジが本当に愛していた「*****」を,小いさな薬缶に 入れ,直火で燗?をする。 客はガラスのコップに酒を注ぎながら飲む。 不思議なことに,このやり方で酒が旨くなる。 後は,単品の「焼きもの」を,出来れば「シオ」で一品ずつ頼むべきだ。 その際,どんな「とんとり屋」に行っても,必ず「子袋」と「軟骨」が先に無くなるから, 先に頼むとよい。 但し,すじが通った客が来るところ,ではあるが。 ここの客達に,ただ酒を呑みに来る人はいない。飛び込むなり「焼鳥2人前!」と怒鳴る 人も,いない。 壁に掛けてある,額に入れたモノクロ写真の屋台時代から,もう30年も足ってしまったが, 「すこし金が掛かっても」「丁寧につくった」「本当の食べ物」を愛する人達が,いつも集 まって来たのだった。 (この稿つずく) |