(3)へ
  西良三郎氏との記録(2)
辻 真須彦
1995年12月パリ
1 00379/00380 PEA00025 辻 真須彦 RE^4:パリへ・・・(長文)
(13) 95/12/06 16:13 00375へのコメント

>>今朝のNEWSでストライキは暴動にまでなったと言っていましたが、

 いや,案外街は落着いています。TVで見ると誇張されますね。でも,
あちこちの広場には,交通関係労働者の集会があって,それをあてこんで,
焼きソーセージ屋とか,スープ屋とかが出ていて,街にはその匂いが漂っ
ています。これだけ長期化すると,市民は諦めて,家を出ないようになっ
て来ています。ですから,パリの街は,なにか閑散としています。実は,
昨日行った美術館は,全部閉館でした。「交通ストライキのため本日は閉
館します」と書いてあった。館員は通勤出来ないし,お客さんも少ないか
らと言う訳なのでしょう。

 わざわざ予約までしてパリに来た我々はどうすのか?果たしてグランパ
レの”セザンヌ展”を見れるのか?いよいよ今日の午前11時30分です。
今朝はルーマニアのブカレストに行っているボクの友人(フランス人)か
らメール(CompuServe--Internet--Nifty) が来て,パリでボクに会いたい
のだけど,今週はAir Inter もストに参加するので,パリへは行けないと
言ってきました。(~_~;)ボクの「旅先通信」の弟子です。

 まだ外は暗いパリ(7:50AM),雪は止んだようです。ストライキも止んで
くれーーっ。

        from Paris Hotel Mont-Thabor 辻バード

00387/00387 PEA00025 辻 真須彦 RE^6:パリへ・・・(長文)
(13) 95/12/07 03:00 00385へのコメント

>>200LXのWorldTimeによると11:30は過ぎてしまいましたが、セザンヌ展は見れ
>>ましたでしょうか。

  \(~o~)/見れました。ボクらはホテルを出て,ヴァンドーム,マドレーヌ,
コンコルドと広場を3つ抜けて,シャンゼリゼーの通りに入り,粉雪が舞って,
枯れ葉が飛び交う大きな通りを,早足で歩いて歩いて歩きました。

 グランパレの入り口で,ボクはTVカメラ隊に呼び止められて,インタビュー。
「どちらから来たのですか?」【はい,はるばる日本の東京から,このセザンヌ
展を見に来ました】「このストライキをどう思いますか?」【ボクらは非常に迷
惑を被っています。しかし,フランスは自由平等博愛,大革命やパリコミューン,
それに第2次大戦の時のナチへのレジスタンス。民衆のエネルギーの高まる国で
す。ですから,やはり国は労働者と話合い,譲歩しあって,このストライキを収
拾するべきです。】「それで,このストライキが何故起こったのかを,知ってま
すか?」【はい,TVや新聞で知っています。でも,ボクらは今,セザンヌを鑑
賞しに来たので,ボクは貴方がたのインタビューを長々とやっている訳にはいか
ないのです。11時30分が我々の入場の時間です。もうこれで終わりにして下
さい。ゴメンなさいね】と言って,駆け足で入り口へ向かったのでした。

 入り口で荷物検査があり,やっと入場した。セザンヌ展のことは,また書きま
す。なにしろ,これだけのセザンヌを,一度に見れるなんて,奇跡です。もう,
こんな展示は二度と実現することはないでしょう。ボクらは,はるばるやって来
た甲斐がありました。78才の高齢を押して,ボクと一緒に来た画家の西氏は,
感動のあまり,声も出ない様子です。このグランパレを始めとする国立美術館は,
ストライキ中は午後1時半で閉館です。我々は,ミニテルを使って予約を手に入
れたので,幸いに見ることが出来ました。一般入場者は,我々は外に出た時には,
閉鎖された柵の外で,大声で抗議してました。でも,美術館側は,それを冷たく
あしらってました。ボクらは,それからまた,行きと同じ道を歩いてホテルへ帰
ったのですが,館内では立ちずめだったし,さすがに部屋へ入ったら,ヘタリ込
んでしまいました。

 でも,こうやって,ボクらの行動を,「旅先通信」でお知らせする気力はまだ
残っています。今夜は,静かに,ワインを飲みながら,今日見たセザンヌを反芻
するつもりです。ボクは一日のうちに,あまり沢山のことをしない方針です。
「一日一度の感動」そんな旅がしたいのです。贅沢かしら?なにせ,63才と,
78才の2人の旅なのです。

       from Paris Hotel Mont-Thabor 辻バード

00389/00389 PEA00025 辻 真須彦 RE^4:香港からの通信で悩んでいます
(13) 95/12/07 17:16 00388へのコメント

 ここパリは,ストがドンドンと広がって行きます。もう,郵便局もスーパー
へも広がり始めました。電話局がストにならないように祈ってます。これば
かりは,ボクらが要求しても,どうにもなりません。フランス人は,社会保
障の改悪に関しては命懸けで闘います。その点,最近の日本人はダラしない
な。年金法が改悪されても,政府の言いなりだ。黙っている。片や,バブル
の儲けに走った金融機関に国民の税金をつぎ込んでも,黙っている。ボクは,
フランス人を尊敬してしまいます。ストライキでボクらは困るけど,それは
仕方がない。彼らも社会保障や年金が引き下げられるのに反対しているのだ
から。おっと,これから朝食を食べに行きます。パン屋がストにならないよ
う祈ってます。パリのパンは美味しいからなーー。日本へ帰りたくなくなり
ますね。日本では,朝食に「焼きたてのパン」は金輪際食べられないのです。
あんな不味い「食パン(大量生産の)」を毎朝食わされるのは拷問だ。化学
調味料ガバガバのハムなんかが出るから,日本の朝は憂鬱になってしまう。
ボクは味噌汁と飯で一日を始めると,一日中具合が悪いのです。そんな風に
育って来ましたので。では,またパリ情報を報告します。

       from Paris Hotel Mont-Thabor 辻バード

00404/00404 PEA00025 辻 真須彦 RE^8:パリへ・・・(長文)
(13) 95/12/09 13:56 00397へのコメント

 昨日は,お昼頃から,休館のルーブル美術館を抜けて,オルセー美術館へ
行ってみましたが,扉は閉まっていて,職員がガランとしたホールで談笑し
ている。時限ストって感じでした。そこに偶然客待ちしてたタクシーがあっ
たので,マレ地区の「ピカソ美術館へ!」と乗り込んだ。ところが,渋滞に
次ぐ渋滞で車が動かない。もうすぐのところで,運チャンが「ここで降りて
歩いたら?」と親切に言うので,歩いて美術館へ到着。

 そしたら,「裏へ回れ」の貼り紙,裏の庭園へ行ったらドアが開いている。
中へ恐る恐る入ったら,コート預けの女性が「どうぞ」。それで無料で入れ
た。閑散とした館内で,ユっタリと膨大なピカソの芸術が鑑賞出来ました。
連れの画家の西氏も,大喜び。勇気を出して,ポンピドーセンターの「国立
近代美術館」へ行ってみた。エレベータを乗り接いで4階へ(日本の5階)
入り口のキップ売場に貼り紙,「1階でキップを買うこと!」それでまた下
へ降りてキップを買い,なんなくここへも入れた。ここでも,人数の少ない
館内で,静かに沢山の「エコールド・パリ以後から現代」の作品を鑑賞出来
た。なにしろ,今のパリは「行ってみなければ,分からない」の状況です。

 お昼飯は,ポンピドーセンター前のビストロで。「野菜のスープ」(旨い!!)
(冷えた体にシミ込む),「ステーキとジャガ芋のフライ」(フランスでは,
アジの塩焼き定食。少し固いけど,噛むと肉汁が出て,旨味が広がる。これ
がステーキだ!神戸牛なんかクソ食らえ!)それに,出たてのボジョレヌボー
を無名のフラスコで。これ飲んだら,日本の輸入ものは飲めない。ありゃ,
お酢か,ニガ水だ。なんたる自然なワインの味と香り。安物だけど実に実に
旨い。西氏は飲めないので,ボクは1本一人で空けてしまう。それにここの
パン(バゲット)が旨い。シットリとしていて,噛むと旨味がある。それで,
デザートは「ピスタチオのアイスクリー」にして「濃いエスプレッソ」」の
コーヒーでシメる。店内は,観光客でイッパイだ。みんなここで何時間も座っ
て談笑している。慌てて歩き回ってもロクなことないのを知っている。これ
で一人千五百円位なのだから,日本での外食は高い。特にインチキ臭い「お
フランス料理」なんか喰えたもんじゃないよ。

 さて,我々は,歩いて歩いて,サンドニ通りで,暇でアクビしてる娼婦を
ヒヤかして(だけだぞ!),途中シャトレのベルギービール屋で,ボクの好
物「ウエストマーレ・ブロンド」を一パイやって,それで,また歩いて歩い
て,歩いて,ホテルへ帰りました。美術館では立っているから,足腰が強く
なる今のパリです。

 今日は,ボクの友人がブリュッセルからパリへ来ます。彼も北駅からここ
へ歩いて来るとメールで言って来ています。果たして辿り着けるか?今夜は,
彼らに和食を奢って上げるつもりです。パリの市民は,ほとんどの人がスト
に賛同していて,普段なら「バカやろーー」とか怒鳴るのに,どんなに渋滞
しても,静かに車をノロノロと運転しています。沢山の市民や観光客も,も
う歩くのに慣れてしまって,サッサと沢山の人達が機敏に歩き回っています。
政府が,スト破りのバスを運行していますが,これも車の渋滞に阻まれて,
交差点で立ち往生です。市民はワザと運行を妨害しているのです。ボクたち
も歩き回れば,お店は空いているし,美術館も開館していれば空いているし,
街はクリスマスの電球が灯って,ロマンティックな雰囲気なので,段々と,
このストのパリが好きになってしまいました。通信もNIS経由での自動運転が
快調ですし・・・では,また・・・・・・

          from Paris Hotel Mont-Thabor 辻バード

00412/00412 PEA00025 辻 真須彦 RE^9:パリへ・・・(長文)
(13) 95/12/10 21:02 00404へのコメント

 【辻バードのパリ通信】 12/10(SUN)

 ただ今,初日に泊まったナシオンの"AGATE HOTEL"へ戻って来ました。
日曜日の午前中の車が空いている時を利用しての移動です。

 ここのホテルは,長年連れ添った女房のようなもので,スミズミまで
知っています。(どこまでじゃ?)目をツブっても工事が出来ます。ベッ
ドを引っ張るところから始って,約5分間でアクセス開始です。電源も
含めて,部屋の中に余分な線がなるべく見えなくするのが「旅先通信」
派のセンスと言うものです。ですから,やはり長い信号線で部屋の隅を
引き回します。

 プリンター,CD-ROM,小型スピーカーの配置も決めて,鉢植えの花を
2ケ飾る。(前のホテルでも飾っていたのを,持ってきた。)ボクは,
パリへ到着すると,大抵花屋で花を買って来て,テーブルに飾るのです。
こうすると,俄然,自分の部屋のような感じになるのです。

 今日は,これからパソコンショップのスーコフに行ってきます。元は
このナシオンにあったのですが,これがギャルドリオンへ移動しました。
店は4倍に拡張されて,大人気です。ちかくに,アンティーク(骨董)
の市が出ていますが,ボクはあんまり興味ありません。それから,今日
は,日曜日だと言うのにデパートだのスーパーだのが開いています。普
段は,全部閉店なのに,12月のXMASシーズンだけは開店してもOK
なのです。無断で日曜日にお店を開店すると,法律で罰っせられます。
罰金を取られるのです。今日は特別です。

 それから,今日はXMASカードの作成です。Canon のStationから,
新しいBJ用のドライバーをダウンロードしました。これを使うと,今ま
でWordで印刷時に発生していた「一般保護違反」が出なくなったので,
一安心して作業に掛かれます。あっ,ボクはスーコスでCanon BJC-35v用
の220V対応のACアダプターを買うつもりなんです。今持って来ている国
際仕様対応のはデカ過ぎるからです。一般的にキャノンのアダプターは
デカ過ぎます。だけど,まあ,遠いパリまで来て,部屋でプリンターを
ギコギコしてるのでは勿体ない感じするでしょうね。だけど,ここにい
ると,電話は掛からないし,人は来ないし,静かに作業が出来るのです。
「年賀状」の名簿データもパリで整理して行くつもりなんですよ。なに
せ東京では,ボクの家には毎日色々な人が訪ねて来ますので。

        from Paris "AGATE HOTEL"  辻バード
(3)へ